木造住宅を長持ちさせるコツ

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木造や木質系住宅は木部をいかに腐朽させないか、が寿命を左右し、
維持管理の費用にも大きな影響を与えます。

木造住宅を腐らす原因には以下の様なものが有ります。

が考えられます。

この中で一番多い原因は私の知る限りではタイル張り浴室の浸水です。

一般には、シロアリが出たら大変だ！と騒がれますが、それ以上に
タイル張りの浴室を放置する方が問題で、上記の写真の多くが
浴室の土台や柱が腐った写真です。

タイルの浴室では浴槽の排水等が基礎を経由して、土台や柱に
浸透して行く為に木部が腐ってしまいます。
詳しくは、『戸建住宅は浴室からリフォームしよう！』、をご覧下さい。

以下では簡単に各項目をご説明いたします。

環境のせいなのか、薬剤での対策がしっかりされているせいなのか知れませんが
私の会社の周辺ではシロアリの大きな被害の話はあまり聞きません、

シロアリの場合には腐ると言うより、食して朽ちさせる事になります。
シロアリ被害も上記のタイル張り浴室に関係するケースがも多いようです。
暖かくやや湿り気のある環境はイエシロアリにとっては好条件です。

単純に湿気によって腐る場合には水分の到達高に制限されますが、
シロアリの場合には柱を地上部分から２階部分まで食い尽くす事もあるようで、
問題が大きくなる場合もあります。
私も一度だけ２階部分までの被害を経験しています。

屋根部分からの雨漏れは部屋の中に
漏れてくることも多く、気付く可能性が
高いので腐るまでに至らないケースが
多いように思います。

一方、窓廻りや庇部分など壁部分の
雨漏れは壁の中に流れ込み
発見されない事も多く、気が付いた時には
構造部分が腐っていたという事もあります。

写真は２階出窓廻りからの雨漏れの現場です。
気が付いた時にはこのように２階の柱や桁が
腐っていました。

屋根の雨樋が付いている木部が塗装の期間が空いてしまった為に
塗装が剥げてしまい木部が腐りかけているのを見かけます。

最近は繊維セメント系の板で行う事が多いのであまり問題に
なっていないようです。

又、サイディングの外壁ではジョイント部分や窓廻りのコーキングが
割れてしまって浸水が起きる事もあります。

２階の屋根の軒先近くの軒裏が腐っている事があります。
これは屋根裏に上がった室内の生活水蒸気が冬場の温度低下で結露し、
それが軒先に伝わり軒裏を腐らせます。

最近は軒裏材も繊維セメント系の材料に変わっているので、
今後は問題は無さそうです。

結露に関しては、室内の窓木枠が窓の結露で傷むこともあります。
こちらは、お掃除を小まめに行うか、内窓サッシを付ける事でも解決出来ます。

希にあるのですが、1階の床下や壁の中での
微少な漏水で木部が傷んでいることがあります。、

通常、水道などの漏水は目視や音、水道料金などでも
発見の可能性が高く大きな腐朽の大きな原因になることは
ほとんどあまりありません。

以上簡単に各項目の説明をしてきましたが、
お気付きのように木部が腐る部分は床下や壁の中など
日常の生活で目に触れない部分で、大規模ではなく
少しずつですが継続的な水の影響と云う事が出来ます。

私の経験ではこの中で、可能性が高く注意して頂きたいのは
タイル張りの浴室と壁部分からの雨漏れです。

この２点に関しての対策は、タイル浴室はなるべく早くユニットバスにリフォームする事。
壁の雨漏りに関しては１０年ごとの外壁塗り替えの際に、塗装だけではなく
建物の点検がしっかり出来る建築技術者に点検確認してもらうのが良いと思います。

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